GDNとは何?特徴からターゲティング、YDAとの違いまで解説
公開日:2022/10/28
最終更新日:2022/10/28
GDNとは「Googleディスプレイネットワーク」の略称で、Googleが運営するディスプレイ広告のことです。
インターネット広告を検討する際には必ず候補に挙がるでしょう。
本記事ではGDNについて基本情報から特徴、詳しいバナーサイズや手順までご紹介します。
なお、ホームページ作成をご検討なら、Wepageをご検討ください。
01GDNとは?
GDN(Googleディスプレイネットワーク)は、Googleが運営するディスプレイ広告を指します。
全世界のインターネットユーザーの90%以上に配信できる広告として知られ、パートナーサイトも200万以上と豊富にあるのが特徴です。
もし、ディスプレイ広告の運用を検討しているなら、GDNを検討してみましょう。
02GDNの特徴は?
2-1.アプローチできるユーザーが多い
GDNは200万以上のサイトに配信できる媒体なので、アプローチできるユーザーが幅広いです。
また、年齢・性別・職業といった属性から、ユーザーがどのようなコンテンツに興味があるのか、というターゲティング設定もできます。
アプローチできるユーザーが限られてしまうと、効果的な広告運用ができません。
しかし、多くのユーザーがいるGDNでは、広告の目的に合致するユーザーをターゲティングすることが可能なのです。
2-2.課金方式が2種類ある
GDNは、広告がクリックされるごとに課金される「クリック課金」と1,000回画面に表示されるごとに課金される「インプレッション課金」があります。
業種によって異なるものの、クリック課金は平均50円~100円、 インプレッション課金は数十円~数百円が相場価格です。
課金方式が2種類あるので、目的に合わせて効果的な運用ができる点がGDNの特徴といえます。
2-3.予算の一括管理で運用がしやすい
GDN以外にも、Googleでリスティング広告の出稿も行っている場合、予算の管理を一括にできる点も特徴です。
例えば、広告にかける予算が決まっている場合、入金された中からリスティング・GDNに予算を分配し、運用してくれます。
他の媒体になると、別々に予算の管理をしなくてはいけないため、手間が少ない点はGDNならではの魅力でしょう。
03GDNの配信先は?
GDNの配信先となるサイトは200万以上にものぼり、全国のインターネットユーザーの90%以上にアプローチ可能です。
大きいメディアとしては、以下の掲載先があります。
- ✔YouTube
- ✔教えてgoo
- ✔ライブドアブログ
- ✔BIGLOBE
- ✔食べログ
- ✔ピクシブ
その他にも、Googleアドセンスの広告枠にも表示されるので、個人ブログも配信先に含まれます。
Googleアドセンスは、Webサイトごとに申請して掲載するものです。
そのため、Yahoo!の検索エンジンで調べるユーザーだとしても、関係なくディスプレイ広告の表示が可能です。
04GDNにできるターゲティングは?
GDNでは、年齢や性別をはじめ、より細かなターゲティングが可能です。
大きく分けると、以下の4つのカテゴリーに絞られます。
- ✔ユーザー属性
- ✔オーディエンスターゲティング
- ✔プレースメントターゲティング
- ✔トピックターゲティング
広告を運用する際は、必ずペルソナや具体的な人物像を洗い出しているはずです。
上記の4つのカテゴリーを用いて、設定したペルソナに近いターゲティングができるようにしていきましょう。
それでは、カテゴリーごとに詳しく解説します。
4-1.ユーザーに対するターゲティング「ユーザー属性」
ユーザーがどのような属性を持っているのか絞る、基本的なカテゴリーです。
- ✔年齢
- ✔性別
- ✔世帯年収
- ✔子供の有無
- ✔言語
上記の項目を設定できます。
GDNは属性が不明なユーザーにも配信できるため、もし多くの方にリーチしたい場合は、属性不明の方も指定しておきましょう。
4-2.ユーザーに対するターゲティング「オーディエンスターゲティング」
オーディエンスターゲティングは、ユーザーが調べている情報から興味・関心、習慣を把握して、適切な広告を表示させる仕組みです。
種類 | 概要 |
アフィニティカテゴリ | 興味・関心が高いテーマにターゲティングし、該当する動向を見せるユーザーに広告を配信する |
ライフイベント | 引越しや結婚式、転職などの人生のイベントごとを迎えるユーザーに広告を配信する |
購買意向の強いオーディエンス | 商品・サービスの購入を検討しているユーザーに広告を配信する |
カスタムオーディエンス | キーワードやURL、アプリ名を入力し、関連性の高いユーザーを指定する方式。その他のターゲティングの設定が難しい場合に使用される |
詳しいユーザー属性 | 年齢や性別、年収などのより細かく指定したユーザー属性に広告を配信する |
リマーケティング | 過去に自社サイトへアクセスしたユーザーに広告を配信する |
カスタマーマッチ | 顧客データを暗号化し、Googleに共有することで適したユーザーリストを作成し、適切なユーザーへ広告を配信する |
類似ユーザー | リマーケティングやカスタマーマッチで作成したユーザーリストに類似するユーザーへ広告を配信する |
以上のような種類があります。
4-3.掲載場所のターゲティング「プレースメントターゲティング」
ターゲティングされたユーザーが利用するWebサイトや動画、アプリをあらかじめ指定して広告配信する方式がプレースメントターゲティングです。
潜在的あるいは顕在的なユーザーに対してアプローチできるため、問い合わせや申し込みなどのCVにつながる可能性が高い方式といえます。
ただし、媒体によって広告枠が指定できない場合もあるので、掲載先は必ず確認しておきましょう。
4-4.掲載場所のターゲティング「トピックターゲティング」
商品・サービスに関連するトピックを指定すると、関連性の高いWebサイトへ広告を配信してくれるのがトピックターゲティングです。
人気のトピックを選択すると、より広いユーザー層へアプローチができ、思わぬターゲットの発見にもつながります。
さらに、サブトピックの選択もできるので、自社商品・サービスに関連するものを絞り込んでいきましょう。
4-5.その他
その他のターゲティングとしては、以下のような項目があります。
種類 | 概要 |
地域 | 都道府県〜市区町村まで、細かく地域を指定して配信可能 |
デバイス | パソコン・スマホ・タブレットなどのデバイスごとに配信可能 |
時間・曜日 | 配信する時間・曜日の指定が可能 |
05GDNで配信できるバナーサイズは?
ディスプレイ広告では、バナーサイズのルールにも注意しなくてはいけません。
GDNに関しては対応バナーサイズが多く、さまざまなサイズを用意しておくことで、配信頻度も増えていくでしょう。
では、レスポンシブ広告バナー・通常バナーそれぞれの対応サイズについて見ていきましょう。
5-1.レスポンシブ広告バナー
バナータイプ | バナーサイズ(横×縦)px |
横長 |
推奨サイズ:1200×628
最小サイズ:600×314 |
スクエア |
推奨サイズ:1200×1200
最小サイズ:300×300 |
ロゴ 横長 |
推奨サイズ:1200×300
最小サイズ:512×128 |
ロゴ スクエア |
推奨サイズ:1200×1200
最小サイズ:128×128 |
5-2.通常バナー
バナーサイズ(横×縦)px | PC・タブレット | スマホ |
120×600 | ◯ | |
160×600 | ◯ | |
200×200 | ◯ | ◯ |
240×400 | ◯ | |
250×250 | ◯ | ◯ |
250×360 | ◯ | |
300×1050 | ◯ | |
300×250 (600×500) |
◯ | ◯ |
300×50 | ◯ | |
300×600 | ◯ | |
320×100 (640×200) |
◯ | |
320×50 (640×100) |
◯ | |
336×280 | ◯ | ◯ |
468×60 | ◯ | |
580×400 | ◯ | |
728×90 | ◯ | |
930×180 | ◯ | |
970×250 | ◯ | |
970×90 | ◯ | |
980×120 | ◯ |
06GDNとYDAの違いは?
6-1.ターゲティング
GDNとYDAでは、それぞれ設定できるターゲティングが微妙に異なります。
例えば、GDNでは設定できる「子供の有無」と「世帯収入」は、YDNにありません。
また、YDNでは10〜20代をより細かくセグメントできるのに対し、GDNでは18〜24歳のような分け方になります。
6-2.配信媒体
配信媒体もGDNとYDAでは異なります。
GDNは200万サイト以上の配信媒体に比べ、YDAはYahoo!関連のサービスがメインです。
お互いにパートナーサイトに表示されるものの、個人ブログにも掲載されるGoogleアドセンスがある分、GDNの方が多彩な配信媒体を持っています。
07GDNの始め方と出稿までの手順は?
7-1.Googleのポリシーを確認
GDNを出稿するためには、GDNの審査に通過しなければいけません。
その中でも、Googleポリシーに違反していないかは必ず確認しましょう。
- ✔主体者の情報不備がないか
- ✔景品表示法に違反していないか
- ✔正しいURLを記載しているか
といった部分を、審査に出す前にチェックしましょう。
7-2.入稿する画像サイズ・容量を確認
GDNを入稿する画像サイズは「GDNで配信できるバナーサイズは?」にて解説しました。
上記に加えて、ファイル容量や拡張子も確認した上で、準備しましょう。
入稿規定に対応する拡張子は以下の通りです。
- ✔JPG
- ✔JPEG
- ✔PNG
- ✔GIF
ファイル容量は、通常バナーの場合は150KB、レスポンシブ広告バナーの場合は5,120KBまでとなっているので確認しておきましょう。
7-3.Google広告の新しいキャンペーンを作成
ここからは具体的なGDNの始め方について解説します。
まずは、Google広告の管理画面を開き、「新しいキャンペーンを作成」をクリックしてください。
ここでおすすめなのが、コンバージョントラッキングを作成しておくことです。
コンバージョントラッキングは、広告に対してユーザーの行動が把握できる無料のツールです。
費用対効果やCV率の上昇につながるので、事前に設定しておきましょう。
7-4.GDNキャンペーンの目標・タイプを選択
つづいて、GDNの目標を設定します。
もし、コンバージョントラッキングを使用しているなら、「目標促進」あるいは「見込み客の獲得」を選択してください。
コンバージョントラッキングを使用していない場合は、該当する項目を選びましょう。
その後、「ディスプレイ」のキャンペーンタイプを選択し、次に進んでください。
7-5.ディスプレイキャンペーンのサブタイプを選択
キャンペーンは「標準キャンペーン」と「スマートキャンペーン」のサブタイプが選べます。
スマートキャンペーンの利用は、過去1ヶ月以内にGDNで50件以上のCV、あるいは検索ネットワークで100件以上のCVが条件です。
そのため、初めて運用する場合は「標準キャンペーン」を選びましょう。
7-6.各種設定を行う
サブタイプを選択したあとは、キャンペーン名・地域・言語を選択してください。
国内へ向けて広告を出稿する場合は、標準で設定されている場合がほとんどなので、そのまま次に進みましょう。
7-7.入札戦略を設定する
入札戦略を設定する際は、「目標コンバージョン単価」にチェックし、単価を入力してください。
1日あたりの予算の入力もあわせて設定することで、どのくらいの頻度で広告が配信されるのかが決まります。
もし、コンバージョントラッキングを使用している場合は、スマート入札戦略を選択すると、自動で最適値を設定してくれるのでおすすめです。
7-8.オーディエンスターゲティング設定
つづいて、オーディエンスターゲティング設定です。
「4-2.ユーザーに対するターゲティング「オーディエンスターゲティング」」で解説した内容を参考に、最適なカスタマイズを行ってください。
もし、サブタイプにスマートキャンペーンを選択した場合は、設定する必要はありません。
7-9.広告作成
上記のステップが終われば、最後に広告作成です。
- ✔URLが間違っていないか
- ✔画像とロゴはサイズ・容量問題ないか
- ✔広告見出し・説明文は間違いないか
以上の点をチェックして、各種項目を設定後にキャンペーンの審査を行いましょう。
08GDN運用のポイント
8-1.コンバージョントラッキングの設定
GDNを運用する目的のほとんどが、広告内にあるコンバージョンの増加です。
コンバージョンを増やすには、ユーザーがGDN内でどのような行動をしたのか把握するのが効率的といえます。
コンバージョントラッキングは、GDN内のユーザー動向が把握できるので、広告効果を確かめるのに最適です。
広告を複数用意して、それぞれのコンバージョンとなるアクションを変更し、A/Bテストを行う方法もできます。
より効率的な広告運用を行いたいなら、コンバージョントラッキングは設定しておいて損はないでしょう。
8-2.おすすめはリマーケティング広告
GDNの運用を初めて行う場合は、リマーケティング広告から始めるのがおすすめです。
リマーケティング広告は自社サイトへ訪れたことのあるユーザーに絞って広告表示させるので、コンバージョン率が高い傾向にあります。
ディスプレイ広告の目的の多くは認知度の上昇のため、コンバージョンまで結びつかない場合も少なくありません。
しかし、1度自社サイトへ訪れたユーザーに広告を発信した場合は、自社の商品・サービスについてすでに知っている可能性が高いです。
そのため、リマーケティング広告は、より即効性があり、効果的な運用ができる手法として捉えておきましょう。
8-3.類似オーディエンスでターゲットを明確に
自社である程度のユーザーリストを保有しているなら、類似オーディエンスを活用するのも方法の1つです。
類似オーディエンスを使えば、ユーザーリストから抽出した属性をターゲットとして広告を配信してくれます。
リマーケティングと組み合わせれば、より効率のいい広告運用が期待できるでしょう。
09GDNの費用相場は?
GDNの費用相場は、
・クリック課金:1クリックあたり50円〜100円
・インプレッション課金:1,000回表示あたり数十円〜数百円
・コンバージョン課金:目標CPAの約1.5倍
となっています。
コンバージョン課金については、
・過去30日間のCVが100件以上
・CV内訳の90%以上が広告をクリックした7日以内の発生
以上を満たした場合に設定可能です。
上記を目安として、1ヶ月でおよそ20万円〜50万円前後の費用相場になります。
リスティング広告の月間費用相場も同じくらいなので、両方運用する場合は40万円〜100万円ほどの予算が発生すると考えましょう。
10まとめ
今回はGDNについて特徴やターゲティング、YDAとの違いについて解説しました。
GDNを運用する際に大切なのは、GDNの集約先であるCVにつながるランディングページの作成です。
しかし、
- ✔広告運用に予算をかけるためコンテンツ制作費が少ない・・・
- ✔知識がないからランディングページを作るのが不安・・・