ネイティブ広告の仕組みやメリットとは?活用方法も併せて紹介!
公開日:2022/7/29
最終更新日:2022/7/29
「ネイティブ広告」とは、「ホームページやSNSのコンテンツの中に広告が表示され、自然な誘導ができる特徴のある広告」のことです。
現在においては日常のさまざまなシーンで見かけるようになりました。
本記事ではこのネイティブ広告について、仕組みやその種類、メリット・デメリットや活用方法まで徹底解説いたします。
ぜひインターネット広告の運用にご活用ください。
なお、ホームページ作成をご検討なら、Wepageをご検討ください。
01ネイティブ広告とはどんな広告?
先述したとおり、ネイティブ広告とは、コンテンツの中に広告が表示され、自然な誘導ができる特徴のある広告を指します。
明確な定義はないものの、メディアやニュースなどのコンテンツに溶け込んでいる広告を総称してネイティブ広告と呼びます。
ニュース記事や何かの解説記事、Googleの検索結果の中で、
- ✔広告
- ✔sponsored by
- ✔プロモーション
- ✔PR
- ✔AD
といった表示のコンテンツを見かけることがあるはずです。
このマークがネイティブ広告であり、現在においては日常のさまざまなシーンで見かけるようになりました。
マーク以外には他のコンテンツと違いがないため、広告として嫌悪感を抱く機会も少ないでしょう。
ネイティブ広告は、ユーザーの興味・関心に合わせた広告表示をさせて、自然に成約へとつなげるのが目的です。
例えば、「車のニュースを見ている人は、中古車販売にも興味がある」という推測の元、中古車ディーラーの広告を表示させる、などです。
日常生活に広告があふれている現代において、バナー広告やリマーケティング広告は、それだけで敬遠されやすくなりました。
そこで、ユーザーが興味・関心のあるコンテンツに自然と溶け込んだ形としてネイティブ広告という手法が生まれたのです。
1-1.ステルスマーケティングとの違い
以前までは、依頼主から報酬をもらい、商品・サービスの口コミ・投稿を行って宣伝や印象操作をするステルスマーケティングが横行していました。
しかし、ステルスマーケティングは不正行為であり、発覚した場合の企業の信用度の低下は計り知れないものです。
一方、ネイティブ広告はコンテンツ中に表示されているものの、「広告」「PR」と明確に表示しています。
ステマとは違い、広告だとアピールしているので不正行為とはみなされず、ユーザーが能動的に広告を見たと判断ができるのです。
そのため、広告表示部分を見えにくくする、極端に小さくするなどの行為は絶対に行ってはいけません。
このように、ネイティブ広告は自然に溶け込んで表示されるものの、広告だと明記している点が、ステマとの大きな違いになります。
02ネイティブ広告の仕組みとは?
ネイティブ広告の仕組みは、インターネットアーキテクチャ委員会(IAB:Internet Architecture Board)によって6種類に分類されています。
では、IABが分類した6種類は、それぞれどのような特徴があるのか見ていきましょう。
2-1.インフィード型
インフィード型は、通常のコンテンツの中に広告を出稿するネイティブ広告の基本型です。
実に多くのメディアが導入していますので、参考までに例をいくつかご紹介します。
GIZMODE・ BuzzFeed・Forbes BrandVoice・Mashable・Gawkerなど
引用:ギズモード・ジャパン
特徴:メディアの通常コンテンツと同様の形式で出稿。コンテンツをクリックするとサイト内にある広告ページに遷移できる。
Facebook・Twitter・Yahoo!・LinkedIn・Sharethroughなど
特徴:メディアの通常コンテンツと同様の形式で出稿。コンテンツをクリックすると、サイト外のページへ遷移する。
YouTube・Facebook・Twitter・Instagramなど
特徴:通常のコンテンツの中に短いスパンで動画形式の広告を出稿。別のページに遷移する必要なく再生・視聴が可能。コンテンツ下部にサイト外のページへ遷移するリンクが設置されている。
上記で紹介したフィード型は、全て通常のコンテンツ内に広告を出稿しているのがわかるはずです。
コンテンツ内に表示させることで、ユーザーの興味・関心を保持させたまま広告を見てもらうことができます。
また、参考でも例として挙げましたが、フィード型のネイティブ広告はTwitterやInstagramなどのSNSでも導入されています。
タイムラインやフィード、投稿欄を見ていると、広告が表示されるのが確認できるはずです。
このように、フィード型は自然かつ成果の出やすい形式なので、今では多くのメディアで導入されています。
2-2.検索連動型(リスティング広告・ペイドサーチ型)
GoogleやYahoo!などの検索結果に表示される検索連動型もネイティブ広告の1種です。
リスティング広告といった方がイメージしやすい方も多いでしょう。
検索連動型は、ユーザーが検索したキーワードをもとに、最適な広告を検索結果上部に表示させる方式です。
オーガニック検索よりも上位に表示され、なおかつ顕在層のユーザーに表示させられるメリットがあります。
検索連動型で表示される広告には、URL横に「広告」と記載されている点も特徴です。
2-3.レコメンドウィジェット型
レコメンドウィジェット型は、記事やコンテンツの終わり、あるいはサイドメニューにあるおすすめ欄に表示させるネイティブ広告です。
ユーザーが閲覧した記事・コンテンツをもとに、おすすめを表示させ、その中に広告を含ませます。
コンテンツ中で表示されるわけではないので、リーチ数が低くなる傾向にあるものの、成約率は高めです。
毎日新聞を例にあげると、ページ下部に「おすすめ記事」として、ユーザーの興味・関心が高い記事を表示させています。
その中に「広告」と記載した広告が含まれているのがわかるでしょう。
このような方式がレコメンドウィジェット型のネイティブ広告です。
2-4.プロモートリスティング型
プロモートリスティング型は、ECサイトなどで商品検索した際に、検索結果上位に表示される広告を指します。
形式としては検索連動型と類似していますが、テキストだけでなく画像が含まれている点で異なります。
Amazonや楽天市場などのショッピングサイトだけでなく、ぐるなびや食べログでもプロモートリスティング型は取り入れられています。
ユーザーは購入や予約などの成約に近い状態で検索するので、目的に合わせて表示されるコンテンツでなくてはいけません。
例えば、Amazonで「腕時計」と調べると、「スポンサー」と書かれた商品ページが上部に表示されます。
これがプロモートリスティング型で出稿した広告です。
検索意図に合致している商品が表示されるので、ユーザーにとってはストレスがなく、出稿側としても成約率にも期待ができます。
2-5.ネイティブ要素のあるインアド型
ネイティブ要素のあるインアド型は、サイト内の広告枠にバナー型の広告を表示させる方式です。
表示させているコンテンツと関連性のある広告を表示させるため、一般的なバナー広告よりも親和性が高い表示方式といえます。
広告の掲載枠があるWebサイト、という点ではディスプレイ広告に類似している形式です。
インアド型のデメリットは、広告だと認識させてしまう点があります。
フィード型や検索連動型とは違い、記事やコンテンツとは別の場所に掲載されるので、比べるとクリック率は期待できません。
そのため、掲載する文字・画像に工夫をして、クリックを誘導できるように模索する必要があります。
2-6.上のどれにも該当しないカスタム型
カスタム型は、これまで紹介したネイティブ広告の型に当てはまらない方式です。
例として、以下のメディアで導入している方式がカスタム型のネイティブ広告に該当します。
- ✔LINE:スポンサードスタンプ
- ✔Spotify:デジタルオーディオ広告
これまでの広告の出稿方式が、時代とともに変化している点から、今後ますますカスタム型が増えてくると予測できるでしょう。
03ネイティブ広告のメリット・デメリットとは?
3-1.メリット
ユーザーにストレスを与えない
ネイティブ広告の最大のメリットは、ユーザーに広告として認知されにくく、ストレスを与えない点です。
バナー広告では、ユーザーへ一方的に商品・サービスをアピールする押し売りのような印象でした。
しかし、ネイティブ広告はメディアの体裁に合わせて自然な形で表示されるので、押し付けられる印象を与えません。
関心や興味が高い状態で広告に触れてもらう機会が増えるので、より広告として身構えられることも少ないでしょう。
スマホなどの小さな画面でも発見してもらいやすい
スマホなどの小さな画面でも発見してもらいやすい点も、ネイティブ広告のメリットの1つです。
画面が小さくなると、以下のようなデメリットが生じます。
- ✔広告枠が表示されない
- ✔記事・コンテンツの後に広告が表示される
以上の要素は、ユーザーが広告に気づかず、大きな機会損失につながるでしょう。
しかし、コンテンツの中に表示されるネイティブ広告であれば、ユーザーに見てもらえる可能性は高まります。
潜在層へアプローチ可能
ネイティブ広告は、自社商品・サービスを知らない潜在層にアプローチが可能です。
例えば、以下のような方法で潜在顧客に自社を知ってもらうことができます。
- ✔スキンケアに関するメディアに「保湿クリーム」の広告を掲載し、乾燥肌に悩んでいる方にアプローチ
- ✔プログラミングを独学している方がよく見るメディアに「プログラミングスクール」の広告を掲載してアプローチ
このように、自社商品・サービスに関連するメディアには、潜在顧客となるユーザーが多数利用しているため、効果的なアプローチが可能です。
顕在層へアプローチ可能
潜在層だけではなく、顕在層へのアプローチができるのもネイティブ広告の魅力です。
特に検索連動型やプロモートリスティング型は、すでに悩みが浮き彫りになったユーザーに表示させる広告形式です。
例えば保湿クリームの広告であれば、乾燥肌に悩んでいる方が保湿クリームを探している、という顕在顧客にアプローチができるので、成約率にも期待が高まります。
記事広告の拡散ができる
広告だとしても役に立つ・面白い・共感できるなどのコンテンツであれば、SNS上で拡散される可能性があります。
いわゆる「バズる」ことによって記事広告が多くのユーザーの目にとまると、潜在層・顕在層のどちらにも自社を認知してもらえるでしょう。
また、広告費用に関しても拡散自体はかからないので、コストパフォーマンスに優れた運用ができる可能性があります。
3-2.デメリット
コンテンツ作成の負担が大きい
ネイティブ広告を作成するには、メディアのコンテンツに合わせた内容でなくてはいけません。
そのため、バナー広告とは違い、メディアのコンテンツ同等の価値を必要とします。
- ✔そのコンテンツがユーザーにとって本当に有益なのか
- ✔メディアから逸脱した内容になっていないか
以上をふまえたコンテンツ作成が必須です。
興味・関心を抱く見出しを作る、インパクトのあるアイキャッチを設定するなど、工夫を凝らすための負担は大きいです。
自社がネイティブ広告にかける労力やコストと費用対効果を予測して、実施をするか決めなくてはいけないでしょう。
ユーザーに不満を抱かせる可能性がある
クオリティの低いネイティブ広告の場合、ユーザーに不満を抱かせる可能性があるのもデメリットです。
ここでいうクオリティは、
- ✔商品・サービスを押し売りしているように感じる内容
- ✔掲載メディアとは異なる内容
以上のような要素が例です。
ネイティブ広告は広告だとわかりにくい側面があるので、クオリティが低い内容だとユーザーが騙されたと感じてしまうかもしれません。
ユーザーの不満を避けるためには、メディアに合わせたクオリティで広告を制作するのが重要です。
効果の実感までに時間を要する
ネイティブ広告で潜在層へアプローチする場合には、効果を実感するまでに時間を要する場合があります。
特にフィード型の場合は、潜在層よりも離れた興味・関心がない人も対象に表示されるでしょう。
そうなると、広告を開始したとしてもすぐに効果が実感できないのがわかるはずです。
もし、即効性を重視したいのなら、検索連動型やプロモートリスティング型を検討しましょう。
04ネイティブ広告の活用方法とは?
4-1.インフィード型広告
インフィード型広告の活用方法については、SNSを利用するか、ニュースアプリを利用するかによって異なります。
SNS
SNSのインフィード型広告を利用する場合、ターゲティングが可能か、拡散性に期待できるかなど、特徴を理解しましょう。
例えば、Facebook広告では、以下のような属性を設定可能です。
- ✔性別
- ✔年齢
- ✔趣味
- ✔地域
- ✔言語
さらに、ユーザーの動向から予測する興味・関心のデータをもとにした精度の高いターゲティングもできます。
そのため、ターゲットが明確になっている場合には、リーチしたい層を絞ることができるでしょう。
また、Twitter広告では、拡散性に優れている点が特徴です。
一度リツイートされた広告が再度リツイートされても広告費用は発生しません。
拡散を狙った広告を作ることで、費用対効果が高くなる可能性が高いです。
ニュースアプリ
ニュースアプリでは、さまざまなインフィード型の広告が設定できるので、自社に合った方式を選んでいく必要があります。
Yahoo!広告は、検索連動型とインアド型の広告出稿が可能です。
インアド型では、年齢・性別・地域によるターゲティングができるので、より精度を高めた表示ができます。
SmartNewsでは、画像と文字による広告だけでなく動画広告も出稿可能です。
広告枠を買い取る純広告も選択肢としてあるので、より自社に最適で効果の高い出稿方式を選べるでしょう。
グノシーでは、目的別に多様な広告方式を出稿できます。
認知度の向上が目的なら1日1社限定でアプリのトップ画面に表示する「Gunosy Premium Ads 1day MAX」がおすすめです。
また、典型的なインフィード型広告を検討しているなら「Gunosy Premium Native Ads」を選びましょう。
その他にもCPMやCPCなどの課金制から選ぶ、関連アプリにも表示できる出稿方式があります。
4-2.検索連動型(ペイドサーチ型・リスティング広告)
検索連動型の広告なら、Google広告とYahoo!の検索広告がメインになるでしょう。
どちらも検索キーワードに対応した広告が、検索結果上部に表示されます。
より効果を期待するなら、緊急性の高いワードを設定し、ターゲットにアプローチしていきましょう。
4-3.レコメンドウィジェット型
レコメンドウィジェット型は、代理店を通じて出稿するケースがほとんどです。
代表的なプラットフォームは
- ✔logly lift
- ✔popln
- ✔Outbrain
- ✔UZOU
- ✔X-lift
などがあります。
プラットフォームごとにユーザーの属性を予測する指標が設定されているので、こちら側で設定することはありません。
できるだけメディアに合わせながら、タイトル・アイキャッチ画像で注目を集められるような工夫をするといいでしょう。
05ネイティブ広告の注意点は?
通常記事と同様の体験価値を提供する
ネイティブ広告は、メディアに掲載されているコンテンツと同様の体験価値を提供しなくてはなりません。
例えば、投資に関するメディアのネイティブ広告枠に出稿したと仮定します。
その際、マンション投資に関するタイトル・画像で出稿しているのに、ページを開いてみるとFXで勝率をあげるセミナーだったとしたらどうでしょう。
ユーザーからすると騙されたと感じてしまうはずです。
このように、メディアに合わせて通常記事と同様の体験価値を提供する点においては、特に注意する必要があります。
自社のターゲットに合ったメディアを選択する
広告とユーザーの間に乖離が生じないように、ターゲットに合わせたメディアを選択する点も注意が必要です。
自社の商品・サービスは、どのようなジャンルになり、誰がターゲットになるのかを明確にしましょう。
その上で、ジャンル・ターゲットが合致するメディアへ広告出稿を検討します。
人気メディアだからといって、訪れるユーザーの属性にかけ離れた広告だと、出稿しても成果は見込めないでしょう。
ネイティブ広告で遷移するページの内容について
広告出稿を目的にしてしまうと、遷移ページの内容を疎かにしてしまいがちです。
商品・サービスの購入・申込みは、広告から遷移したページの内容にかかっています。
そのため、
- ✔商品・サービスばかり訴求しない
- ✔ユーザーが本当に欲しい情報を提供する
以上の2点を意識して、遷移ページを作り込んでいきましょう。
06まとめ
今回はネイティブ広告の仕組みやメリット・デメリットについて解説しました。
現在において、ネイティブ広告は非常にスマートな出稿方式であり、今後も衰退していくことはないでしょう。
そのため、ネイティブ広告をよく理解して、自社に最適な媒体・メディアを見つけておくと、費用対効果に期待ができるはずです。
覚えるのが難しいという方は、以下の項目だけは理解いただければと思います。
- ✔主流のネイティブ広告:インフィード型
- ✔即効性のある方式:検索連動型・プロモートリスティング型
ぜひネイティブ広告の仕組みを知って、効果的で適切な運用を目指していきましょう。