ホームページに必要なドメインの取得・移管とは?
ホームページを運用するうえで必要不可欠となるドメイン。しかし、実際は管理会社に任せていて実態はよく分からないという方が多く見受けられます。そういった方々のためにドメイン取得・移管について簡単にご紹介いたします。
2021/6/11
公開日:2023/4/28
最終更新日:2023/4/28
ホームページを作成する際、URLについて検討する際に「独自ドメイン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
本記事ではこの独自ドメインについて、オリジナルのドメインを取得してホームページに設定するメリットや注意点などを紹介、独自ドメインの取得方法についても解説していきます。
なお、ホームページ作成をご検討なら、Wepageをご検討ください。
語源となっている ”domain(ドメイン)“ には「領土」や「領域」などの意味がありますが、ドメインといえばブラウザのアドレス欄に表示されるホームページURLの一部です。
具体的にはURL ”https://www.●●●●.jp” の「●●●●.jp」がドメインになります。
また、URLの他にも、電子メールを送受信するためのメールアドレス「sample@●●●●.jp」にも@以降にドメインは利用されています。
このように、ドメインはインターネットで無数に稼働するサーバーを特定するための「住所」として利用します。
ウェブサイトへの接続や、メールの配送時に利用される「ドメイン」ですが、大きな役割が2つあります。
1つ目は、URLが人間に分かりやすい名前になります。
インターネットで稼働するサーバーには「IPアドレス(例:18.65.116.13)」と呼ばれる数値が設定されています。
例えば、ホームページを表示する際にブラウザに「http:// 18.65.116.13/」と入力しても理論上は接続できますが、これではURLを覚えるのが大変です。
そこで、人間が理解しやすい「名前(●●●●.jp)」を使って、「IPアドレス(18.65.116.13)」を変換するのが「ドメイン」の役割です。
2つ目は、地域や目的を利用者がイメージしやすくできます。
例えば、ドメインの末尾が ”.co.jp” や ”.go.jp” の場合には、日本企業や日本政府の機関であることが分かります。
他にも、末尾が”.com” や ”.shop” であれば商用サイト、”.org” や ”.or.jp” であれば支援活動や公共的なサイトがイメージできます。
このようにドメインを含んだURLは、テレビCMや雑誌広告に掲載されることが多いので、ホームページの運営目的などを端的に印象付ける役割があります。
「独自ドメイン」は希望する任意の文字列を申請して、管理組織の承認を受けて利用します。
また、承認は先着順であるため、既に承認済みの「独自ドメイン」がある場合、同じ文字列で申請できません。
覚えやすい英単語や固有名詞は、既に利用されている可能性が高く、「空きドメイン」を見つける作業に時間を費やすこともあります。
独自ドメインを利用した場合、URLから企業名、ブランドを利用者がイメージしやすくなります。
例えば、”panasonic.jp” や ”toyota.jp” など企業名やブランド名をURLの一部に利用すれば、利用者が入力しやすくなる効果があります。
また、”au.com” や ”abc.xyz” など、短いドメインを取得してインパクトが強く、視認しやすいURLにする方法も独自ドメインを取得する利点になります。
このように、オリジナルのドメインをホームページに設定して、利用者に覚えやすいURLにできるのも独自ドメインの役割です。
独自ドメインの他に、知っておきたい知識として「トップレベルドメイン」、「サブドメイン」と「共有ドメイン」があります。
ドメインの末尾の部分のことで、誰でも取得できる「.com」や「.net」、日本での居住が条件の「.jp」があります。
上記の例でいえば、「https://www.●●●●.jp」の「.jp」部分のことです。
他にも、「.tokyo」や「.okinawa」など地域名や、「.work」や「.site」などの様々なトップレベルドメインから、ホームページの目的やイメージに合わせて独自ドメインを取得します。
また、トップレベルドメインの種類で更新する際の費用が異なるため、取得する際に注意が必要です。
取得したドメインを複数のホームページに割り当てる際に、先頭に文字を追加して新しいドメインを利用する方法です。
例えば、Yahoo! JAPANは「ショッピング(shopping.yahoo.co.jp)」や「ニュース(news.yahoo.co.jp)」など、提供するサービス名を設定したサブドメインが運用されています。
Yahoo! JAPAN:https://www.yahoo.co.jp/
Yahoo!ショッピング:https://shopping.yahoo.co.jp/
Yahoo!ニュース:https://news.yahoo.co.jp/
また、独自ドメインを取得済みであれば、サブドメインは追加の費用無しで設定が可能です。
そのため、ドメインを新たに取得するコストを抑えて、複数のホームページを運用できるメリットがあります。
ホームページ制作ツールやブログサービスのドメインを、複数のユーザーで共有してドメインを利用する方法です。
例えば、ホームページ作成ツールの「Wix」では「taro.wixsite.com」、「hanako.wixsite.com」のようにアカウント名を使った共有ドメインにホームページが公開されます。
共有ドメインは、新しくドメインを取得する手間や、更新費などのコストを省いてホームページを公開できるメリットがあります。
しかし、設定できる文字や長さなど制限も多く、サービスやツールが終了した際はドメインが利用できなくなるデメリットがあります。
好きなキーワードでホームページのURLを利用できる「独自ドメイン」を取得するメリットを5つ紹介します。
ホームページのURLは公開後、Googleなどの検索エンジンでコンテンツが収集されデータベースに蓄積されていきます。
サイトを継続的に運用していると検索エンジンの評価も上がり、検索結果の上位に表示されるとユーザーからのアクセスも増えてきます。
こうして長期的な運営を行い、サイトが検索エンジンから評価を獲得していたとしても、運用の途中でURLを変更した場合、今までに得た検索エンジンの評価が0になってしまいます。
そのため、URLの変更は避けるべきです。
ホームページ制作ツールで利用できる「共有ドメイン」を利用していた場合、ツール側の都合で「ドメイン」が変更された場合や、ツール自体が終了した場合にURLが利用できなくなる可能性があります。
「独自ドメイン」で運用すれば、長い時間をかけて成長させたURLを資産として所有できます。
利用者に共感されるホームページは、必ず成長します。
そのため、ホームページ制作ツールが用意したプラン限界を迎える時が来ます。
その際に、独自ドメインで運用していれば、別のホームページ制作ツールへの乗り換えや、自身でサーバーを設定して構築したホームページに移転した後も、同じURLで運用を続行できます。
ホームページ制作ツールが用意した「共有ドメイン」を利用した場合、公開直後は同じドメインを利用している別のサイトの評価の恩恵が受けられます。
これはGoogleなどの検索エンジンの特性で、同じドメイン名を持つ複数のサイトに、ある程度の評価が受けられる「ドメインパワー」として知られています。
しかし、恩恵を受けられるのは公開直後で、順調にサイトを成長させていくと「ドメインパワー」以上の評価が受けられなくなる可能性があります。
また、ホームページ制作ツールは誰でも利用できるため、すべてが優良なサイトであるとは限りません。
悪意を持ったホームページや、不正な行為をするサイトとドメインを共有していた場合、検索エンジンの評価が悪い方に働いてしまう場合があります。
独自ドメインで運用する場合には、このようなリスクを回避できます。
ホームページのURLやメールアドレスなどは、名刺交換や対面が中心のビジネスの場合には、気にならないくらいの小さな要素です。
しかし、オンラインビジネスを始めようとした場合、URLやメールアドレスは重要な要素になります。
ホームページのURLに、企業名やブランド名が含まれていた方が、相手先に良い印象を与えるメリットがあります。
国内企業や法人のみが取得できる「.co.jp」や「or.jp」などのドメインを利用して、相手先に信頼を与える効果もあります。
ドメインの取得は早い者勝ちなので、希望するドメインが先に取得されている場合には後から申請ができません。
このルールを悪用して、商標やブランドで利用されそうなドメインを転売目的で大量に取得してしまう「サイバースクワッティング(ドメイン占拠)」という行為があります。
申請可能なドメインは、「お名前.com」などの取得業者のホームページで検索できます。
オンラインビジネスなど、長期的なホームページの運営を考えているのであれば、早めにドメインを取得してこうしたリスクを回避できます。
多くのサイトで利用されている「.com」の他に「.tokyo」や「.okinawa」など地域を表すドメインや、「.shop」や「.tech」、「.biz」など事業を連想させるドメインなどの多種多様な名前が用意されています。
観光など地域に密着したサービスや、オンラインショッピングなど業種に応じた名前を取得しておくことで、公開するサイトをURLで差別化するメリットがあります。
また「.co.jp」や「.or.jp」など取得に書類提出が必要なドメインもあるため、汎用的なドメインよりホームページに安心感を与える効果もあります。
ホームページなどを運用する際に、独自ドメインを取得するメリットを紹介しましたが、注意する点もあります。
独自ドメインを利用する際のデメリットを3点紹介していきます。
独自ドメインには、取得するためのコストが必要になります。
また、取得したドメインには有効期限があるため、数年毎に更新する費用が請求されます。
「取得費は1円」や「サーバーと同時申込で取得費が無料」などのキャンペーンで、独自ドメイン取得時の費用が安価で済む場合があります。
しかし、2年目以降はドメイン更新の費用がホームページの運用を続ける限り必要になるため、注意が必要です。
独自ドメインを利用するには「ネームサーバーの知識」が必要になります。
これは「ドメインの役割」で紹介した、「名前」と「IPアドレス」を関連付けする機能です。
サーバーと同じ業者でドメイン取得を行った場合は、自動で設定されるため気にする必要はありません。
しかし、ホームページ制作ツールを利用する場合や、ドメインのみを取得した場合には、少なくともネームサーバーを操作する知識が必要になります。
ドメインには、「トップレベルドメイン」(***.co.jpのjp部分など)によって申請を承認、管理する団体が複数あります。
国内向けや業界向けに特化した団体もあるため、取得するドメインによっては申請が受け付けられない場合もあるので注意が必要です。
インターネット上で利用される、識別情報の割り当てや管理などを行う国際的な非営利法人「ICANN」が管理するトップレベルドメインです。
商用向けの「.com」やネットワークサービス向けの「.net」ドメイン、非営利団体向けの「.org」などの承認や管理を行っています。
gTLDが管理するドメインは、国や業種に関係なく、誰でも申請が可能です。
国や地域ごとに割り当てられたトップレベルドメインで、国内では「株式会社日本レジストリサービス(JPRS)」が管理を行っています。
ccTLDは当初、日本では「.jp」、フランスでは「.fr」のように、国内に居住する個人や企業向けとして割り当てられたドメインでした。
しかし、ツバルの「.tv」や、オーストラリア領ココス諸島「.㏄」など、国内に居住する条件を撤廃する国や地域が現れ、現在では誰でも取得可能なドメインもあります。
例えば、チャットアプリで有名なLINEが利用している「.me」はモンテメグロのccTLDです。
非営利ではなくスポンサー組織を設立して管理を行うドメインです。
航空業界用の「.aero」や、モバイル業界用の「.mobi」、博物館向けの「.musium」などが、それぞれの業界が設立した組織で管理されています。
日本国内では、あまり浸透していないドメインですが、他と違うURLが欲しい場合などで利用する価値はあります。
独自ドメインを取得する方法は、gTLDやccTLDと契約している「レジストラ」と、レジストラの代理店として機能する「リセラー」の2種類があります。
どちらもオンラインで申請ができるため、利用自体に差はありませんが、「レジストラ」や「リセラー」によって申請できるドメインの種類が異なるために、取得するドメインの取り扱い状況を調べておく必要があります。
また、ホームページ制作ツールやレンタルサーバーを運営する会社がレジストラやリセラーを兼ねている場合もあり、その場合はサービスやサーバーを契約時に同時にドメインが申請できます。
「レジストラ」や「リセラー」から、独自ドメインを取得する際の注意点を紹介します。
取得した独自ドメインには「有効期間」が設定されています。
特に、ドメインの取得や更新時に割安な、有効期間が3~5年などの長期契約プランを契約した場合は、更新を失念する可能性が十分に考えられます。
ドメインの更新を忘れて有効期限が失効してしまった場合、他の利用者にドメインを取得されてしまうリスクがあります。
失効した場合、長い期間かけて検索エンジンから評価されたドメインやURLを失うことになるため、独自ドメインの更新には十分な注意が必要です。
有名な企業やサービスの名前に似通ったドメイン名は、利用者にフィッシング詐欺や迷惑メールと勘違いされる可能性があります。
また、長い名前(mukashi-mukashi-arutokoroni-ojiisan-ga-imashita.com など)でも取得は可能ですが、利用者にとっては入力し辛く、不審に思われるためドメインの長さにも注意が必要です。
ここまで「独自ドメイン」の必要性や、メリットについて紹介しました。
ホームページ制作ツールの共有ドメインでホームページを公開する方法もありますが、将来のことを考えるとホームページには「独自ドメイン」を設定しておくことをおすすめします。
公開したいページの目的を端的に表したドメインを選ぶことで、ユーザーが入力しやすく、表示した際にサイトの内容をイメージしやすいサイトになります。
当社の提供するWepageでも、独自ドメインが取得できます。
また、独自ドメインを利用した「メールサービス」や「メール容量追加」なども利用が可能です。
その他にも、ユーザーサポートが充実したプランなど、ご希望の用途に合わせて他のプランもお選びいただけます。
Wepageでは無料プランをご用意しておりますので、まずはお気軽にご利用ください!
今回は、「独自ドメイン」のメリットや注意点、取得方法についてご紹介しました。
ホームページのアクセス数が増えた後ではURLの変更が困難であるため、公開時に「独自ドメイン」を設定しておくことで、将来的にサイトを資産にできます。
また、サービス終了などの外的要因に影響を受けない「独自ドメイン」を設定して安定したサイト運営が可能です。
ぜひ、ホームページの作成をされる際に参考にしてください。