ABテストとは?メリットや実施内容・効率的な進め方を徹底解説!

ABテストとは?メリットや実施内容・効率的な進め方を徹底解説!

公開日:2022/6/24
 最終更新日:2022/6/24

ホームページで成果を出すために行う「ABテスト」。ホームページを運営されている方なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
しかしいざABテストをしようと思っても、具体的にどうしたらよいかわからない、と迷われる方もいらっしゃると思います。

そこで本記事ではABテストについて

  • ABテストの種類とそれぞれの特徴
  • 必要性とメリット
  • 実際の事例や効果的な進め方、実施期間について

それぞれ具体的に解説してまいります。

なお、ホームページ作成をご検討なら、Wepageをご検討ください。


01ABテストとは何か?

ABテストとは、ある特定の要素が異なるA・Bのパターンを用意し、どちらが高い効果を示すか検証するテストです。

主に広告文やバナー、Webページで実施し、コンバージョン率の最適化として継続的に行っていきます。
検証したい要素が明確なら、A・Bの2種類だけでなく、C・D・Eと複数のパターンを用意して実施することも可能です。

ABテストとは何か?

02ABテストの種類と特徴

ABテストは適切な方法で実施しなくては思うような効果は得られません。
そこで、ABテストの種類と特徴をそれぞれ解説しますので、実施する際の参考にしてください。

2-1.見た目だけを変えるABテスト

見た目だけを変えるABテスト

最もメジャーなABテストは、同じURLを使って見た目だけを変える手法です。

例えば、ファーストビューに設置するアイキャッチ画像を、AとBで変更するとしましょう。

それぞれ半年間のデータを集めて、どちらが効果的か検証していきます。
ページは同じなので、変更する部分のみ差し替えるだけでABテストが可能です。

2-2.リダイレクトさせるABテスト

対象となるページに別のURLをリダイレクト(自動的に別のURLに転送させること)させて実施するABテストもあります。

この場合、ページを2つ用意しておかなくてはなりませんが、全く同じ条件でどちらが効果のあるページなのかが判断可能です。
ツールによってはリダイレクトするユーザー比率を変更できるため、5:5だけでなく自社が想定している配分で、Bパターンのページへユーザーをリダイレクトできます。

2-3.多変量テスト

複数の箇所を変更して効果を測定する場合に、用いるのが多変量テストです。
正確にはABテストではないものの、類似した方法として覚えておくといいでしょう。

ABテストの場合、対象となる条件を大きく変えて測定するのが一般的です。
しかし、多変量テストは、わずかな違いを多数用意して測定していくため、その分のページを作成する必要があります。

多変量テストは準備が大変なものの、数多くのバリエーションの中で、最も効果があるのはどれか調べることが可能です。

ABテストの種類と特徴

03ABテストはなぜ必要?どんなメリットがある?

3-1.低コストでの成果獲得

1つ目のメリットは低コストで成果が獲得できる点です。
ホームページやLP(ランディングページ )、広告の成果が出ない場合、

  • 1から作り直す
  • 出稿量を増やす

上記の方法を取ると、制作コストや出稿費用が大幅にかかり、効率のいい運用法とはいえません。

特に、広告運用で成果獲得を上昇させるために、単純に出稿量を増やす企業は多いです。
出稿量を増やせば成果獲得は増えるかもしれませんが、成約率で見ると減少してしまうため、コストや効率を考えるなら悪手になる可能性もあるでしょう。

低コストでの成果獲得

一方、ABテストを実施して成果の出やすいパターンを分析していけば、要所の修正コストのみで最低限に抑えられます

実際に、ある要素1つを変更するだけで成果獲得率が大幅に上昇するケースも珍しくはありません。

また、成果獲得がしやすいホームページや広告に仕上がれば、成約率もキープでき、効率のいい運用が可能になります。

3-2.機会損失の防止

ABテストのメリット2つ目は、機会損失の防止です。

ある要素を変更するだけで成約率が上昇するのであれば、変更せずに運用し続けるのは大きな機会損失になります。
その機会損失を防ぐためにABテストを用いてホームページやLP、広告を精査していく必要があるのです。

ABテストを実施している時点では、思うような成果が得られないかもしれませんが、長期的な機会損失を防ぐ手段としては効果的といえます。

3-3.リニューアルによるリスクの回避

サイトや広告をリニューアルする際、ユーザー動向の変化を確認しておけるのは、ABテストの大きなメリットです。

例えば、新しいUI/UXを実装する場合、ABテストによって成果獲得やアクセス数の変化を従来のデータと比較して調べられます
ABテストをせずにいきなりリニューアルすると、新UI/UXがユーザーにとって不評だった場合、大きな損害となるでしょう。

ホームページのリニューアルについては、以下の記事で詳しく解説しているので興味のある方はあわせて読んでみてください。

3-4.成果が出やすいパターンが蓄積される

継続的にABテストを行うと、成果が出やすいパターンがわかってくるため、運用ノウハウとして蓄積されていきます。

  • ファーストビューで興味・関心を集めやすい画像・キャッチコピー
  • メインコンテンツでの訴求方法
  • 成約率を高める構成やコンテンツの順序

以上のような情報は、他のホームページや広告でも応用が可能です。
そのため、会社の資産となるよう、ABテストで仮説・検証を繰り返しながら、収益を生みやすい法則を見つけていきましょう。

ABテストはなぜ必要?どんなメリットがある?

04ABテストの対象とは?実施されている例

4-1.広告

広告のABテストは、主に以下の3つが対象です。

  • LP(ランディングページ)
  • バナー
  • 広告文

入り口となる広告文やバナーだけでなく、成約のきっかけになるLPでもABテストを実施すべきです。
では、それぞれの対象で、どのようなABテストが実施されているのかを見ていきましょう。

LP(ランディングページ)

LPは、ユーザーが購入・申し込みをするきっかけとなる重要なページになるため、ABテストは入念に行うべきです。
リスティング広告やSNS広告をクリックしたユーザーがLPを見たときに、「このページを読み進めたい」と思わせられるかが鍵になります。

細かく検証を行うなら、後述するWebサイトで記載している項目を対象として仮説・検証を行いましょう。
もし、これからLPを作る場合は、以下の記事が参考になるので、目を通してみてください。

いくらバナーや広告文の訴求力が高くても、LPの質が低いと成約には至りません
そのため、時間やコストに余力があるなら、多変量テストを実施するのもおすすめです。

バナー

広告バナーは、ユーザーがクリックしたくなるよう作り込む必要があります。
LPとは違い、広告バナーをクリックするユーザーは、さほど強い動機ではない点を理解しておかなくてはいけません。

  • 自身に関係のあるフレーズが書いてあった
  • 目を引く画像だったから
  • バナーを見たときにお得な印象を抱いたから

以上のように、バナーをじっくり見てクリックしている訳ではないケースが多いです。

上記を考慮すると、バナーでABテストをするなら、パッと見たときに思わずクリックしたくなるかを意識するといいでしょう。

  • キャッチフレーズ
  • 画像
  • 配色

以上の点をABテストの対象として実施してみてはいかがでしょうか。

広告文

リスティング広告は短期的にデータが集まりやすいので、他のABテストよりも早く仮説・検証ができる点が魅力です。
リスティング広告は文章のみで構成され、Googleのリスティング広告では、

  • 広告見出し1
  • 広告見出し2
  • 説明文

の3つそれぞれでABテストを実施することが可能です。

例えば、ホームページ作成ツールを出稿すると仮定します。
「広告見出し1:2通り」×「広告見出し2:2通り」×「説明文:2通り」=8通り
上記のように、ABテストの組み合わせが8通りあるのがわかるはずです。

続いて、ホームページ作成ツールの魅力や強みの分だけ、組み合わせが増えていきます。

  • 利用料が他社よりも安い
  • 直感的な操作でホームページが作れる
  • 導入実績3万件
  • テンプレート数1万種類以上

上記の4種類を考えると、8通り×4種類=32通りの組み合わせです。
予算が十分にあるなら、32通りの広告を配信して、効果的な組み合わせを見つけていきましょう。
もし、予算が限られている場合は、期間を決めて成果が伸び悩んでいる組み合わせは排除してください。

また、クリックされやすい文言は、LPやWebサイト内での使用も有効なので、要所に組み込んでみるといいかもしれません。

4-2.Webサイト

Webサイトでは、ABテストを行う箇所が多いため、優先順位を事前に決めておくと作業がスムーズです。
では、それぞれの箇所でどのようなABテストを行うべきか見ていきましょう。

ファーストビュー

Webサイトにおいて、どのユーザーも必ず閲覧する箇所がファーストビューです。
そのため、ファーストビューの改善が成約率や成果獲得へ大きく影響すると考えましょう。

多くのユーザーは情報に対して受動的なので、こちら側で興味・関心のある情報を提供し、メインコンテンツへ誘導しなくてはいけません。
ファーストビューで興味・関心を与えるには、以下の要素を追求する必要があります。

  • メインビジュアルの画像やアニメーション
  • キャッチコピーでの訴求
  • アクションボタン

どのような配色で、どのような訴求をするのか、アクションボタンの位置など、さまざまあります。
ABテストの対象とするなら、以上の要素は最低限抑えておきましょう。

ボディコピー

ボディコピーは、ファーストビューで興味を持ったユーザーに、信頼感を与えるために必要な項目です。

  • ユーザーが知りたい情報は何か
  • 安心してもらえる情報は何か
  • 提供する情報の順序

以上の要素がABテストの対象となります。

特にボディコピーの大見出しや強く訴求する文章は、ユーザーの動きに大きく影響するでしょう。
商品・サービスの強みが数種類あるなら、取り上げる項目を変えて検証してみるのもデータ収集には効果的です。

CTA(Call To Action)ボタン

CTAボタンは商品・サービスの購入・申し込みなど、成約に結び付けるための重要なボタンを指します。
ページ内のデータは有効的な値を示すのに、成約まで至っていない場合、CTAボタンの改善が必要です。

  • 位置
  • 配色
  • CTAボタン周辺の情報

以上の要素がABテストの対象になります。

ただ目立てばいいというわけではないのがCTAボタンの難しい部分です。
そのため、CTAボタンもファーストビュー同様に多変量テストを用いて、効果のある要素を絞り込んでいくといいかもしれません。

見出し・タイトル

見出しやタイトルは、ユーザーにとって自身が求めている情報か判断する重要な項目です。
興味・関心が湧くような見出し・タイトルは

  • キーワードを適切に挿入する
  • 緊急性を訴える
  • 具体的な数値を使う

などさまざまです。
該当ページの見出しやタイトルが、ユーザーにとってどのような心情になるのかを考え、ABテストを実施していきましょう。

例えば、

  • キーワードの変更
  • 緊急性の切り口を変える
  • 数値の範囲を変える

などがあります。

ただし、見出し・タイトルの変更は、検索エンジンからの評価が変更されるリスクもある点は理解しておかなくてはいけません。
検索順位が高いページの見出し・タイトルの大幅な変更はしない方が良いでしょう。

改善を前提とするならば、検索圏外や伸び悩んでいるサイトやページをターゲットにするのが理想です。

サイト導線

サイト導線についてもABテストの対象になります。
特に外部・内部リンクの挿入は、離脱動線となりそのページから離れてしまう恐れがあるため、LPには不向きです。

どのようにユーザーを導きたいのか、あるいは導いているのかを判断するためには、以下の要素を変更して比較してみましょう。

  • リンク挿入の有無
  • CTAボタンの設置場所
  • ボディコピーに掲載するコンテンツの順序

サイト導線については、ヒートマップを用いると、ユーザー行動が可視化されるので判断しやすくなります。

4-3.アプリ

アプリでは”アプリストアページ”と”アプリ内”の2種類でABテストの対象があります。
アプリストアページの場合、どれだけユーザーにインストールしてもらえるか、ランキング上位に表示されるかを検証します。

  • 紹介文言の変更
  • アプリのアイキャッチ画像の変更

アプリ内では、課金や商品・サービスの購入・申し込み数だけでなく、バグの修正にも対応可能です。

  • 課金や商品・サービスをPRするタイミング
  • 訴求する文章や画像・アニメーション
  • プログラミングコードの変更

上記を例にしてABテストを実施していきましょう。

ABテストの対象とは?実施されている例

05ABテストの効果的な進め方

5-1.ABテストの目的を明確にする

ABテストを実施する前に、まずは目的を明確にしておきます

なぜABテストをするのかがわかっていないと、比較・分析が抽象的なものになるので、効率が悪いです。
細かな改善を積み重ねてCVRの改善、成約率や成果獲得の上昇を狙うため、

  • 直帰率を減少させる
  • PV(ページビュー)数を増やす
  • CTAボタンのクリック率を増やす

など、指標となる要素を多数用意しておきましょう。

また、ABテストの実施箇所は、目的の影響が大きい部分から行うのが得策です。
例えば、

  • ユーザーアクセス数の多いページのファーストビュー
  • LPのキャッチコピー・アイキャッチ画像

などがあります。
自社サイトで、どの部分をテストすればいいかわからない場合は、上記部分の変更を検討してみましょう。

5-2.仮説の設定をする

ABテストを実施する項目を変更した場合、どのようなデータが集まるのか仮説を立てる必要があります。
今までのアクセス解析データを参考に、ユーザーがどの部分を見て、どのように行動するのかを考えていきましょう。

この時に失敗しがちなのが、単純にデザインやコンテンツの質を変えれば、目的が達成できると思ってしまうことです。
あくまでユーザーの心理を優先し、ページや広告を見たときに目的を達成するアクションを起こしてくれるかを検討してください。

  • ターゲットを絞ったキャッチフレーズに変更すれば直帰率が低減できる
  • CTAボタンの色を白から緑に変えればクリック率が上がる
  • バナーに緊急性の文言を組み込めばクリック率が上がる

以上のように、テストパターンでどのような変化が生まれるのか、仮説の設定をしていきましょう。

5-3.検証項目を洗い出しておく

仮説を設定できたら、検証項目を洗い出しておきます。

  • PV数
  • ヒートマップの遷移
  • 直帰率
  • ページ滞在時間
  • CTAクリック率

データを収集できるのなら、検証項目が多い方が比較・分析がしやすくなります。

ただし、ABテストを実施し終わった後にデータを見比べて、不要なデータは除外しても遅くはないです。
自身にとって検証前に項目の洗い出しをした方が比較しやすい場合には、本項目通りに進めていくといいでしょう。

5-4.影響範囲の予測

仮説を立てていたとしても、実際のデータでは思わぬ結果が得られる可能性もあります。
例えば、ページのアクセス数アップを狙ってファーストビューの画像を変更したものの、

  • 1.アクセス数は変わらずCTAボタンのクリック率が上昇
  • 2.直帰率が上昇したが成約率が上昇した
  • 3.アクセス数が減少してしまった

以上の結果が出たと仮定しましょう。

この場合、1ではファーストビューの画像がユーザーの心に刺さったと考えられます。
ただし、あくまでファーストビューだけの変更なので、検索順位は変わらず、アクセス数には直接影響はないものと判断可能です。

2の場合は、ファーストビューの画像がターゲットの絞りこみに成功したと判断できます。
3では、サイトの目的やユーザーが求めているものとは違っていると予測できるでしょう。

このように、ABテストによって起こりうる影響の範囲をあらかじめ予測しておくと、悪い結果が出たとしても対応できます。

5-5.実施後のデータから分析・改善を考える

最後はABテストを実施後に集まったデータから、仮説が正しかったのか、どう改善していくべきかを考える作業です。

仮説通りのデータが出たのであれば、良い結果が出たパターンに変更して運用していくと良いでしょう。
仮説が外れていた場合は、要因を分析し、新しい仮説を考えて新たにABテストを実施します。

仮説 リスティング広告文に実績の数値を入れるとクリック率が伸びる
結果 数値を入れた方がクリック率は悪かった
分析・改善 ユーザーにとってのベネフィットとなる数値をいれるべきか
次回のABテストでは満足度の数値を入れる

上記は例ですが、データの分析・改善は時間をかけてじっくり行うべきです。
安易な分析・改善はABテストをムダなものにしてしまうので、根拠のある策を次回以降に実施していきましょう。

ABテストの効果的な進め方

06ABテストの実施期間はどのくらい?

十分な予算が確保できているなら、実施期間というよりは、データに差が出るまでABテストを行うべきです。

また、広告・Webサイト・アプリそれぞれでテストの結果が出るまでの期間に差があります。
そのため、早くても1〜2週間、長くて1〜2ヶ月はデータに差が出るか試してみましょう。

ABテストの実施期間はどのくらい?

07まとめ

今回はABテストについてメリットや実施内容・進め方についてご紹介しました。
ABテストの結果を用いて、Webサイトの更新・改善をしていくのは、少し手間に感じる方も多いのではないでしょうか。

そこでおすすめなのが、弊社が提供している「Wepage」というCMSです。
Wepageは、誰でも簡単にホームページが制作可能で、運用・更新のしやすさにもこだわっています。
今回のように、ABテストの結果を比較したい場合、変更したい箇所も手軽に修正が可能です。

また、テンプレート数も豊富なので、WebサイトのデザインごとABテストで検証したい場合にも最適です。
フリープランであれば無料で始められるので、ABテスト検証中に予算を圧迫することもないでしょう。

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ABテストを実施して、効果的な広告・Webサイトを作っていきましょう。


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