集客を増やすホームページの導線づくり
閲覧者の滞在時間が長く、コンテンツをじっくり見ているのに問い合わせがないのであれば導線が原因かもしれません。集客に結びつく導線づくりのポイントを考察。
2018/10/2
公開日:2021/12/8
最終更新日:2023/12/1
「ホームページの改善に効果的なアクセス解析ツールが知りたい」
「アクセス解析を導入したけど何を見ればいいのかわからない」
ホームページの集客やコンテンツに対する反応を改善するには、アクセス解析を使うのが便利です。
しかし、種類や見るべき項目が多すぎて、どう使えばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、アクセス解析について課題発見や分析のポイント、おすすめツールについて紹介します。
ホームページを効率よく運用したい方は、ぜひ参考にしてください。
なお、ホームページ作成をご検討なら、Wepageをご検討ください。
アクセス解析とは、ウェブサイトやブログに訪れたユーザーの動向や属性がわかるツールです。
ホームページを作っただけでは、どのようなユーザーが訪問して、どのページが人気なのかがわかりません。
しかし、アクセス解析を用いればユーザーの情報を自動で収集でき、ホームページ改善に必要な対策を効率よく見つけられます。
上記のようなユーザーの動向・属性を知りたい場合に、アクセス解析は非常に強力なツールになります。
アクセス解析の導入手順は簡単なので、ホームページ開設当初から準備しておくと、いざというときにすぐ調べられて便利です。
アクセス解析を用いると、以下のユーザー動向・特性がわかります。
PV | ページビューの略。あるページの閲覧者数を表示したもの。 |
UU | ユニークユーザーの略。あるページに何人のユーザーが訪れたのか表示したもの。PVが多くてUUが少ない場合、ある一定のユーザーがページに何度も訪れているという証拠になる。 |
CVR | コンバージョン率。商品購入・申込など、サイトで獲得した成約数をアクセス数で割った数値。CVRが高ければ効率のいい成果を出していると判断可能。 |
CTR | クリック率。広告や検索でサイトが表示された際に、どのくらいクリックされたかを示す割合。 |
離脱率 | ユーザーが自サイトへ訪問してから、他サイトへ移動してしまった割合。離脱率の改善は滞在率の向上に繋がり、CVRも高くなる傾向にある。 |
直帰率 | 自サイトの1ページを見て、他サイトへ移動してしまった割合。離脱率は他のページをいくつか見て離れたのも含める。直帰率が高いのは、ユーザーにページの魅力が伝わらなかったと判断可能。 |
また、ユーザーの使用デバイス・国籍・性別・年齢などの属性も解析可能です。
アクセス解析を使いこなせると、ユーザーのペルソナが見えてくるため、ファン獲得のためのコンテンツマーケティングとしても活用できます。
アクセス解析を行う理由やメリットが不明瞭な方も少なくありません。
ここでは、3つの理由とメリットを紹介します。
ぜひ、アクセス解析が自社のホームページ運営に必要かどうかを検討しながら読み進めてください。
ホームページを運営していると、必ずページごとにPVやCVRの違いが出てきます。
アクセス解析はPV・CVRの違いをデータにして明確化させることが可能です。
そのため、どのページでどのような改善が必要なのか判断できます。
例えば、多くのアクセスのあるページでCVRが少ない場合、成約までの誘導が上手くいっていないことがわかります。
CVRの高いページとの違いを見比べて修正する、といった効率のいい改善ができるでしょう。
アクセス解析は、提供するコンテンツにどれだけニーズがあるのか把握できるメリットもあります。
ニーズを把握する主な要素は
です。
特にページの滞在時間が長いのは、ユーザーがじっくり読んでいると判断できます。
ニーズがあるかどうか把握できれば、リライトの必要性や新しいコンテンツを作成するきっかけになるでしょう。
アクセス解析はユーザーの国籍や訪れる時間帯などの属性も収集可能です。
上記のようにユーザーの属性がわかれば、コンテンツを増やす必要があるかどうかの目安になります。
海外のユーザーが多ければ、日本語だけでなく英文のコンテンツを増やす、PV数が多い時間を狙ってメルマガやLINE配信をするなど、ビジネス展開の参考になるはずです。
アクセス解析は全てのサイトで設置すべきですが、特にBtoC・BtoB向けの企業は積極的に利用すべきでしょう。
では次に、BtoC・BtoBサイトそれぞれで、アクセス解析の有用性について解説します。
商品・サービスの購入・申込数が伸び悩んでいるBtoCサイトは、アクセス解析を導入すべきです。
アクセス解析があれば、なぜホームページからの成約率が低いのかを、詳細なデータから俯瞰的な予測ができるからです。
また、消費者のニーズが分かれば、仕入数や商品ラインナップの調整、新商品の反応も調べられます。
消費者は見やすさ・使いやすさ・デザイン性の3つを求める傾向にあります。
そのため、アクセス数・成約率に悩んでいるなら、離脱率・クリック率を調べて、ユーザーが快適に利用できるホームページを目指していきましょう。
企業向けの商品・サービスを展開しているBtoBサイトも、アクセス解析の導入は欠かせません。
アクセス解析は成約率だけでなく、メルマガやコンテンツへ誘導ができているか、広告の効果が出ているかも調査できるからです。
BtoBサイトの場合、ファーストビューで商品・サービスが判断できると滞在率・成約率が上がる傾向にあります。
そのため、サイト全体で離脱率が高いなら一目で商品・サービスの魅力を伝えるよう改善し、トライ&エラーで動向をチェックしていきましょう。
アクセス解析でポイントとなる主な指標をまとめました。
どのデータが何の意味をもっているのか、この項目で理解していきましょう。
ホームページにアクセスした数は、単純にどれだけ集客効果が見込めるのかを判断する指標になります。
アクセス数はPV・UU・セッションの3種類に分けられ、それぞれでカウントされる条件が違います。
PV数 | ページが表示された回数。同じユーザーが何度開いてもPV数としてカウントされる。ブラウザの戻るボタンで再度開いたページもカウントされる。 |
UU数 | サイトに訪れたユーザー数。1日に同じユーザーが複数回アクセスしてもカウントされない。別ページだとしても1カウントとみなされる。 |
セッション数 | サイトに訪れてから離脱するまでの数。3ページ回遊して離脱した場合、セッション数は「1」でPV数は「3」になる。 |
カウントされる条件を理解して、どのアクセス数を指標にするのかを決めましょう。
滞在時間は、ユーザーがホームページ内にどれだけ留まったかを示す指標です。
ページごとの滞在時間も調べられるので、読みやすさや人気度合いの把握もできます。
もし、滞在時間が短いページがあれば、文章や構成の見直しが必要です。
逆に滞在時間が長いページは、ユーザーのニーズやコンテンツの魅力を伝えられている証拠といえます。
回遊率はユーザーがホームページ内の各コンテンツをどれだけ見て回ったかを示す指標です。
回遊率が高いと、ユーザーがホームページ内コンテンツに興味を示していることがわかります。
逆に、回遊率の低さはコンテンツの魅力を十分に伝え切れていない、あるいは内部リンクが適切に配置できていないかもしれません。
サイト全体のPV数をあげるなら、回遊率も重視すべきでしょう。
ユーザーが最初に訪れたページから、そのまま離脱してしまう割合を示したのが直帰率です。
直帰率の高さは
が考えられます。
直帰率を抑えるのなら、ユーザーの潜在・顕在ニーズを洗い出し、求めるコンテンツの提供を意識しましょう。
ホームページから離れたユーザーの割合を示した指標が離脱率です。
どのページで離脱しているのかが重要で、購入・申込完了画面以外の離脱率の高さは修正が必要になります。
ECサイトで購入途中ページの離脱率が高いなら、決済手段の少なさや情報入力の項目が多いため、離脱した可能性が考えられます。
どのページで離脱率が高いのかを明確にして、効果的な対策をしていきましょう。
CVRは商品・サービスの購入や申込・会員登録など、ホームページ内で目標としている成果を割合で表した指標です。
CVRは売上に直結する分、より重要な指標となるでしょう。
もし、対策をするならCVRの高いページを分析し、よりCVRを高くするにはどうすればいいのか、他ページに応用できないのかを検討していきましょう。
流入元はユーザーがどのチャネルから訪れたのかを知る指標です。
広告戦略を展開している場合、しっかりと流入できているか確認することができます。
また、SNSやメールのリンクから流入されているかも確認できるので、メルマガ運用の効果も知ることができるでしょう。
GA4で「エンゲージメント」と呼ばれる新たな指標が登場しているので解説します。
エンゲージメントは、「サイトやアプリに対するユーザーの操作」とGoogle公式ヘルプに記載しています。
簡単にいえば、ユーザーがWebサイトに興味を持ってくれた時間や割合、セッションと捉えるとわかりやすいでしょう。
例えば、GA4における「エンゲージのあったセッション」の定義は、以下のとおりです。
上記のようなエンゲージメントが把握できると、ユーザーにとって興味・関心のあるホームページおよびサイト設計ができているかを評価できます。
ただし、アクセス解析ツールや使用する媒体によって、エンゲージメントの定義が異なる点は理解しておかなくてはいけません。
例として、SNSはいいねやリポスト、シェアをした、プロフィール閲覧といった数値をエンゲージメント率として算出しています。
それぞれの計測ツールでエンゲージメントが異なるため、それぞれで解析する場合にはズレが生じてしまう可能性がある点は注意しましょう。
アクセス解析をする前には、以下の準備が必要です。
準備がしっかりできれば、より効果的な計測ができるので、ぜひこれから紹介する項目を参考にしてください。
ホームページで達成したい目的を具体的にするのは、大前提の準備です。
目的がどれくらい達成できているのかがわからないと、改善のしようがありません。
そのため、まずはホームページで達成したい最終目標(KGI)を決めてください。
最終目標については、以下のような例があります。
上記のように決めたら、最終目標を達成するための具体的な中間目標(KPI)を決める作業です。
例えば、1ヶ月1万PVを達成する、運用3ヶ月で成約を5件達成させる、などがあります。
最終目標と中間目標をしっかりと定めれば、ホームページの運用が散漫になりにくくなるでしょう。
ホームページの目的を達成するには、仮説と施策を繰り返し行い、最適化していく必要があります。
実行する施策によって、どのような結果が得られるのかを仮説立て、実際のデータに基づいてまた新たな仮説を立てていきましょう。
内容によっては、仮説通りの結果になるケース、大きく違うケースなど、さまざまなパターンが考えられます。
しかし、いずれもアクセス解析によって得られたデータこそ信用度の高いものなので、結果をもとにして精度の高い検証を続けていきましょう。
アクセス解析を使って、どのように課題を見つけていけばいいのかわからない方も多いです。
そこで、アクセス解析で効率よく課題を見つける方法について紹介します。
ぜひホームページの改善に役立ててください。
アクセス解析を用いる前に、あらかじめ達成目標を数値化しておく準備を忘れないようにしてください。
達成目標の数値化を怠ると、どの部分を改善すればいいのか不明瞭になり、課題が見えにくくなります。
集客が目的ならPV数やUU数、商品購入が目的ならCVRなどの数値を設定しておきましょう。
課題を見つけるには、定期的な数値の確認が重要です。
先ほど指標として紹介した
には課題が多く隠されています。
ホームページのジャンルにもよりますが、1ヶ月や季節単位で見ても訪問者数や離脱率などの数値は変動します。
アクセス解析をたまに見るのではなく、期間を定めて必ず確認するようにしましょう。
定期的にアクセス解析を確認すると、些細な変化も気づくことができ、修正・改善がしやすくなります。
集客チャネルでは、ユーザーがどこから流入してきたのかを調べることができます。
主な指標で取り上げた数値に変動があった際、集客チャネルのレポートでおおよその原因特定が可能です。
多くのアクセス解析ツールでは、以下のようなチャネルが確認できます。
例えば、検索エンジン経由の流入元に変動があれば、SEOの影響を受けた可能性が高いです。
SNS経由ならFacebookやTwitter、Instagramの投稿がバズった、あるいは拡散された可能性が考えられます。
このように、集客チャネルの分析をすると、どの外部リンクからホームページにアクセスしてきたのかがわかり、対策がしやすくなります。
検索ワード・クエリは、ユーザーがどのように調べてホームページに訪れたのか把握できるレポートです。
課題を見つけるためには検索ワード・クエリからユーザーの動向を分析する方法も有効でしょう。
など、成果に結びつきにくいクエリを改善し、逆に結びつきやすいクエリは水平展開する、といった検証ができます。
ユーザーの意図を理解したい場合は、検索ワード・クエリのチャネルを活用しましょう。
ユーザーがホームページを訪れるきっかけになる入り口のページ分析も、課題発見にはおすすめです。
入り口となるページはランディングページとも呼ばれ、ユーザーの第一印象に大きく影響します。
直帰率の高い入り口のページがある場合、ユーザーにとってコンテンツが合っていない・魅力的ではない可能性が高いです。
該当ページのコンテンツ見直しとリライトをして、直帰率が変動するか様子をみるといいでしょう。
ユーザーがどのようなページを経てCVに至ったのかを分析するのも大切です。
アクセス解析はCVに至った数ページ前まで遡ることができます。
CVに至ったユーザーの心理・行動の把握は、今後の課題にも役立つでしょう。
特にCVに貢献しているページがある場合、導線の見直しでさらにCVRを高められます。
ユーザーが該当ページを通るように他ページに内部リンクを施したり、トップページに人気記事として配置したり、工夫を凝らしてみましょう。
アクセス解析を導入したい方に向けて、おすすめツールをいくつか紹介します。
気になるツールがあれば、ぜひ導入してみてください。
https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/analytics/
アクセス解析の中で最も有名かつ人気なのがGoogle社の提供するGoogleアナリティクスです。
基本利用は無料にも関わらず高機能・高性能なツールなので、導入企業も多いです。
アクセス解析に迷ったらGoogleアナリティクスを選べば間違いありません。
Googleアナリティクスでは、PV数や滞在時間をはじめ、ユーザーの年齢や性別など、多くの情報を網羅的に収集可能です。
使用中にわからないことがあっても、インターネットで調べればほとんど解決できます。
また、Googleアナリティクスには有料版も存在し、大規模ホームページのように大量のデータを分析する場合にもおすすめです。
有料版の利用料はホームページの規模によって変動します。
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
GoogleサーチコンソールもGoogle社が提供している無料ツールの1つです。
Googleアナリティクスでは、サイトへ流入した後の情報を分析できるのに比べ、Googleサーチコンソールでは、サイトへ流入する前の情報を分析できます。
例えば、検索ワード・クエリ、インプレッション数やクリック数などです。
Googleサーチコンソールは、Googleアナリティクスに連携させることができるため、併用することでより詳細なアクセス解析ができるようになります。
https://www.similarweb.com/ja/
Similar Webはイスラエルの企業が開発した競合サイトの情報調査に優れたアクセス解析ツールです。
自社が新しいコンテンツを展開する際、競合となるサイトのアクセス数や流入経路などの情報がわかれば、費用対効果があるのかどうかも判断できます。
無料版のSimilar Webでは、
の3項目が利用可能です。
有料版になるとキーワード分析・業界分析などの機能が使えるようになります。
ライバルとなるサイトが明確、あるいは結果を求めるために予算が確保されている場合、Similar Webは大いに活躍するでしょう。
アクセス解析だけでなく、ヒートマップやA/Bテストまで行えるサービスがPtengineです。
全世界で200,000件以上の利用者がおり、マイクロソフトやNTTコム温来、ビックカメラなど有名企業が利用しています。(参考:Ptengine公式サイト)
https://www.ninja.co.jp/analyze/
忍者アクセス解析は、HTMLにタグをコピペして貼り付けるだけで設置できる簡単なツールです。
設置するにはバナーを表示させ続けなければいけませんが、有料プランで非表示にさせることもできます。
無料版でも、以上の機能が全て利用可能です。
FC2アクセス解析と同様に、アクセス解析の基本的指標が分かればいい方、ホームページ運営を始めたての方に最適でしょう。
アクセス解析研究所の優れている点は、ユーザーの動向を徹底的に追跡できる点です。
GPS座標で位置情報を解析するだけでなく、
などの細かな情報まで取得できます。
集めたデータはクラウドで永久保存が可能で、広告・バナーも表示されないので使い勝手も抜群です。
アクセス解析研究所は、どのようなユーザーがホームページに訪れるのかを知りたい場合におすすめです。
http://smartphone.userlocal.jp/
User LocalはiPhoneやAndroidなどのスマホ・タブレットを含むモバイル端末のアクセス解析を得意とするツールです。
ホームページの閲覧者をモバイル端末向けに設定している場合、User Localで詳細なデータを集計すべきでしょう。
無料版では1アカウントにつき3サイトまで登録可能です。
管理画面も見やすく使いやすいインターフェイスなので、複雑な操作が苦手な方でも扱えるでしょう。
今回はアクセス解析を使った課題発見や分析のポイントについて解説しました。
アクセス解析を効果的に活用すれば、ユーザーの動向だけでなく意図も理解でき、ホームページへの集客・目標達成に大きく貢献します。
アクセス解析の仕組み・使い方をよく理解して、ホームページの運用に役立てていきましょう。