【2021年版】ASP型ネットショップサービス8選を徹底比較!
新型コロナウイルスの影響による実店舗の売上減少を補うためネットショップ開業を検討する企業や店舗に向けた、ネットショップ開業おすすめサービスのご紹介。
2021/1/21
公開日:2023/1/27
最終更新日:2024/11/11
どのくらいの資金があれば、ネットショップを開業できるのか気になる方も多いでしょう。
ネットショップの開業資金は、構築方法や導入するシステム、人件費や仕入れなど、どのような運営をするかによって決まります。
そこで今回は、ネットショップの開業資金について解説します。
なお、ホームページ作成をご検討なら、Wepageをご検討ください。
ネットショップの開業資金は、目的や規模によって異なるものの、10万円~20万円ほど用意しておけば、開業はできるでしょう。
もし、デザインやシステムにこだわる、あるいは制作を外注する場合には50万円ほどかかる可能性もあります。
ネットショップを構築する方法は、主に以下の5タイプです。
構築タイプ | 初期費用 | 月額費用 |
モール | 0円~ | 0円~ |
ASP | 0円~ | 1,000円~ |
オープンソース | 0円~ | 10万円~ |
パッケージ | 50万円~ | 10万円~ |
フルスクラッチ | 1,000万円~ | 10万円~ |
では、それぞれの構築タイプの開業資金の目安や特徴についてみていきましょう。
モール型は、1つのECサイトに複数のショップを出店させ、ショッピングモールのような形態で販売する方式です。
わかりやすい例でいうと、「Amazon」や「楽天市場」、「Yahooショッピング」があります。
モール型は、大元となるECサイトの集客力を活用でき、構築直後でも多くのユーザーが訪れるチャンスがあるのがメリットです。
ただし、ロイヤリティが発生するので、他の構築タイプよりも利益が少なくなります。
集客力に自信がない、商品が売れるのか確かめたい場合に、モール型を選ぶといいでしょう。
クラウド上でネットショップを構築するサービスをASP(Application Service Provider)と呼びます。
初心者の方でも簡単にネットショップの構築・運用ができる仕組みになっているので、すぐに開業したい方に最適です。
また、初期費用・月額費用ともに5万円前後と、他の構築タイプよりも低価格で利用できます。
「BASE」や「STORES」のように初期費用・月額費用無料のASPもあるので、構築費用を0円に抑えることもできるでしょう。
ただし、初期費用・月額費用が無料のASPは、デザインやカスタマイズに制限がある場合が多いです。
ASPを選ぶ際は、利用できる機能やデザイン・カスタマイズの幅広さもふまえた上で最適なものに絞りましょう。
公開されているソースコードをカスタマイズしてネットショップを構築していくのがオープンソース型です。
ASPよりもカスタマイズ性がある分、独自性のあるネットショップを作成できます。
また、外部システム・サービスとの連携もしやすいので、拡張性に優れた運用が可能です。
ただし、カスタマイズをするにあたり、Web制作スキルが必要になるので、初心者の方には不向きです。
さらに、ソースコードが公開されているためにセキュリティリスクが高く、ネットショップの安全対策には慎重にならなくてはいけません。
ネットショップの構築・運営に必要な機能が搭載されている製品がパッケージ型です。
オープンソース型とは違い、コードが公開されているわけではないため、セキュリティ面で優れています。
また、ベンダーが構築・運用のサポートやシステムアップデートなどの保守管理を行ってくれるので、運営のしやすさもあるでしょう。
ただし、導入の際にライセンス料が発生するので、初期費用が発生し、大体50万円~500万円ほどかかります。
そのため、大規模なネットショップ運営を考えている企業・事業者向きの構築タイプといえるでしょう。
ネットショップをゼロから構築していくのがフルスクラッチ型です。
完全オリジナルで制作していくので自由度が高く、独自性を出したい場合に向いています。
しかし、構築費用や制作期間はどのタイプよりもかかってしまうので、十分な予算とスケジュールの確保ができないと難しいでしょう。
大規模なネットショップを考えている場合に検討すべき構築タイプです。
ネットショップを運営するにあたって、パソコンとスマホは必須の備品です。
商品の登録や紹介文の記載、画像のアップロードといった作業は、全てパソコンあるいはスマホで行います。
パソコンなら数万円~20万円前後、スマホなら数万円で購入可能です。
ネットショップ運営では、そこまで高スペックなパソコンを用意する必要がないので、ある程度予算を抑えてもいいでしょう。
商品に関する説明書や納品書、宛名ラベルなどの印刷をする際にはプリンターが必要です。
その都度コンビニで印刷を行うのもいいですが、商品数や発送の手続きが多くなるほど手間が増えてしまいます。
家庭用プリンターであれば3万円~5万円前後で十分なスペックのものが購入できるでしょう。
商品の状態や外観を伝えるために写真を掲載しなくてはならないため、カメラの準備も必要です。
より画質にこだわりたいならデジタル一眼レフカメラがおすすめですが、高額になってしまうので注意しなくてはいけません。
必要最低限のスペックを考えるなら10万円以内のカメラを目星にするといいでしょう。
また、最近ではスマホのカメラも十分なスペックを持っている場合も多いです。
取り扱う商品に合わせてカメラの購入を検討してください。
カメラの準備に付随して、三脚やレフ板、照明など、撮影のクオリティを高める機材もときには必要です。
撮影機材が整っていると、同じ商品の写真でも映りがよくみえ、購買意欲を高められるでしょう。
撮った写真をより見栄えのいいものに仕上げたい場合、画像編集ソフトの利用も視野に入れておかなくてはいけません。
多くのネットショップオーナーが利用しているのは、Adobeが提供しているPhotoshopやIllustratorで、月額料金は数千円です。
簡単な編集だけでいいなら、費用がかからないWindowsの「ペイント」、Macの「プレビュー」を利用するといいでしょう。
ネットショップを運営する以上は、日々の売上や経費などの計算をしなくてはならず、業務効率化のために会計ソフトの導入をおすすめします。
会計ソフトの場合は2~3万円前後、クラウド型の会計ソフトなら月額数千円ほどで利用できます。
商品が安全に顧客のもとへ届くよう、適した梱包資材の用意もしなくてはいけません。
基本的には、以下のような梱包資材を用意することになるでしょう。
梱包資材の種類によって変わるものの、1包装につき数円~数百円ほどかかるものと考えてください。
特定商取引法によって、ショップオーナーの電話番号の記載は必須なので、固定電話の準備もしなくてはいけません。
固定電話は携帯でも構いませんが、市外局番付きの方が信頼性という点では優れているでしょう。
事務用の固定電話は月額2,000円~3,000円で用意できます。
また、年配の方をターゲットにしている場合は、FAXの導入も検討しておきましょう。
FAX機能付き電話は、2万円前後で購入可能です。
取り扱う商品によって販売許可が必要になるため、運営前に営業許可申請を済ませておきましょう。
また、申請によっては手数料がかかる場合があるので、商品ごとに必要な申請と手数料を把握しておいてください。
例えば、中古品の買取・販売であれば「古物商許可証」の届出が必要になり、19,000円かかります。
申請が必要な商品を無申告で販売して注意勧告を受けないように注意しましょう。
ネットショップに関与する商品名・店名・ロゴを独占したい場合には、特許庁に商標登録をしなくてはいけません。
自社開発した商品でない限りは、商標登録をする必要がないので、気にしなくてもいいネットショップも多いでしょう。
登録にかかる金額は、出願時に3,400円と商標権を取りたい区分1つに付き8,600円です。
また、登録年数に応じた費用も発生するので覚えておきましょう。
ショップのロゴがあると、記憶に残りやすくなるので運営前に作成しておくのがおすすめです。
自作できるなら料金はかかりませんが、外注する際は数万円~数十万円かかるものと考えましょう。
ネットショップをインターネット上で表示させるには、ドメインとサーバーが必要です。
構築タイプによっては、自社ドメイン・サーバーが不要な場合もありますが、基本的には用意するものと考えましょう。
ドメイン取得するのに年間数百円~数千円、サーバーはレンタルを利用するなら年間数千円~数万円かかります。
ネットショップをひとりで運営するなら気にする必要はありませんが、誰かを雇うなら人件費について考える必要があります。
特にネットショップを法人化して正社員を雇うなら、社会保険の一部負担も視野にいれなくてはいけません。
もし簡単な作業だけであれば、アルバイトやパート、外部委託によって人件費を抑えられるでしょう。
ネットショップの運用には、活動拠点となるオフィスや、商品を保管しておく倉庫の家賃・利用料が継続して発生します。
当然ですが、オフィスや倉庫の利用面積が広いほど賃料は高くなり、地価の高い都心部ではより価格は高騰するでしょう。
家賃や倉庫利用料を抑えるなら、自宅のスペースを活用するなどの工夫をしましょう。
広告を使った集客戦略を用いる場合には、広告宣伝費が発生します。
ネットショップと相性のいい広告はネット広告で、課金方式もクリック課金・インプレッション課金などさまざまです。
広告宣伝費に予算を割くことでユーザーの目に留まりやすくなる確率も高くなるので、売上が出るまでの期間が短くなります。
ただし、広告運用を理解していないと無駄なコストをかけてしまうため、正しい知識と運用スキルが必要です。
商品を購入者のもとに届ける際に発生する配送費も、ネットショップ運用時に考えるべき項目です。
近年の配送ドライバー不足とEC需要の増加から、配送料が上昇傾向にあるため、購入者・運営者ともに重要視されつつあります。
配送費の負担は主に以上のようなパターンがあり、下にいくほど購入へのハードルが低くなります。
全て送料無料にすると購入しやすい一方、ショップが負担する配送費も高くなるので、利益を考えた采配が必要です。
上記の手段で、配送コストを下げられるよう調整してみてください 。
取り扱う商品によって、最適な運送会社も異なってくるので、各社がどのような契約ができるのかも調べておくといいでしょう。
商品を発送する度に梱包費用がかかるため、意外と見逃せない運用上の経費です。
基本的には1包装につき数円~数百円かかり、段ボールや封筒にショップロゴやオリジナルデザインをいれる場合には、さらに費用は高くなります。
なるべくコストを抑えるために梱包材の大量発注が適切です。
ただし、梱包材の大量発注は、売れ行きが期待できないネットショップ開業直後や、資金の枯渇が気になってしまう場合にはおすすめできません。
ショップが軌道に乗ってきた際に、コストカットできる方法として覚えておきましょう。
パソコンやスマホを使ってネットショップを運営するわけなので、インターネット環境の整備は必須です。
また、注文や問い合わせ対応に電話やFAXを使用している場合も通信費が発生します。
インターネット回線・電話回線どちらも月に数千円ほどかかるものと考えましょう。
在庫・受注に関するシステムを導入しておくと、管理業務の効率化が図れます。特に大規模なネットショップにしたいならおすすめです。
業者が提供しているシステムやプラン、取り扱う商品数などによって料金は異なりますが、大体数万円~数十万円かかります。
在庫管理の手間がさほど必要ない小規模のネットショップなら、無理に導入しなくてもいいでしょう。
ここでは、ネットショップの開業資金が具体的にどのくらいになるのかをシミュレーションします。
今回は商品数10前後でコーヒー豆を販売する小規模ネットショップの構築としましょう。
目的としては、「実店舗で提供しているコーヒーが好評だったため、ECサイトにて販売を開始する」です。
まず、自社独自のイメージを浸透させたいので、構築タイプはパッケージ型(初期費用50万円と仮定)を選択します。
ショップのロゴは、実店舗で作成したものを使うため費用はかからず、営業許可申請も実店舗で取得しているので不要です。
必要になる初期費用はおよそ以下のようになります。
合計で80万円~100万円ほどあれば、ネットショップ開業ができるでしょう。
その後は、仕入れや通信費など、ランニングコストが発生していくので、200万円~300万円ほどの予算があれば安心です。
今回はシミュレーションなので、大雑把な計算にはなりますが、ぜひ参考にしてみてください 。
ヤフオクやメルカリなどのオークションやフリマサービスは入金サイクルが短いため、一時的な資金調達に有効です。
また、基本的にはネットショップと変わらない方法で商品をアピールしていくので、運営のノウハウを学ぶ場としても使えるでしょう。
ネットショップだけで資金を調達するのではなく、別の収入源で補填する方法もあります。
他の事業利益をネットショップの資金に回す、あるいはアルバイトで得た収入を補う、などです。
ネットショップの開業当初は、商品が売れるまで時間に余裕があるので、別の収入源を作りやすいでしょう。
そのため、ネットショップが軌道に乗るまでは他の収入源で補填する考えを持つのも賢い選択といえます。
ネットショップの運営にあたって、補助金・助成金を利用するのも開業資金不足時の対策法です。
ここでは、ネットショップ運営に関する3つの補助金・助成金をご紹介します。
小規模事業者の販路開拓・業務効率化の取り組みの支援をするために設けられた制度です。
ネットショップでは常勤の従業員数5人以下が条件で、補助対象費用の2/3(上限50万円)まで支給されます。
ネットショップに導入するITツール費用の一部補助を受けられる制度がIT導入補助金です。
通常枠・セキュリティ対策推進枠・デジタル化基盤導入枠の3種類あり、それぞれで支給金額が異なります。
キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを支援する制度です。
コースによって支給額は異なりますが、正社員化コースでは有期雇用労働者は57万円、無期雇用労働者は28万5,000円が支給されます。
金融機関から融資を受ける方法もあります。
などから、融資を受けられそうな金融機関を見つけて申し込みましょう。
融資を受ける場合、必ず事業計画書あるいは経営計画書の提出が必要です。
お金を借りることになるため、必ず返せるだけの信用があるのかも含めて、綿密な計画書を作成しておきましょう。
適切な資金繰りをするためには、ネットショップの損益分岐点を理解しておかなくてはいけません。
損益分岐点とは、損益がゼロの部分を指し、これ以降の売上は利益につながるという地点です。
通常、損益分岐点は固定費÷限界利益率{(売上高-変動費)÷売上高}で算出されます。
利益が出るポイントを理解しておかないと赤字になっていることに気付きにくく、次第に資金が枯渇してしまいます。
そのため、損益分岐点を計算し、売上高に対して現状どのくらい利益が出せているのかを常に把握しておきましょう。
ネットショップの運営を続けていると、コスト削減できるポイントがいくつか見つかります。
それぞれの項目自体の支出は少なくとも、削減を積み重ねていくと大きな金額になることも珍しくありません。
以上のように、コストが削減できる部分は常に考えて、経費を抑えるようにしましょう。
ただし、闇雲にコスト削減しても、商品・サービスの品質を落としてしまうのは避けるべきです。
顧客に以前よりも品質が落ちている印象を与えてしまうと、リピーター離れの原因になる可能性もあります。
あくまで従来の品質を保ちながらできるコスト削減を考えて実行していきましょう。
ネットショップの入金サイクルを調整するのも、資金繰りにおけるポイントです。
もし、資金に余裕がない場合は、入金サイクルの早い決済代行会社やショップサービスを利用しましょう。
中には、入金サイクルが複数回設定できる、あるいは申請後数日で入金してくれるケースもあります。
自身が保有している資金と、開業後に必要な費用を比較しながら、最適な入金サイクルが利用できるサービスを選びましょう。
今回はネットショップ開業資金について、必要予算や資金繰りのポイントを解説しました。
目的や規模、取り扱う商品によって必要資金は大きく異なりますが、開業自体は10~20万円あれば可能です。
ぜひ、本記事を参考にしてネットショップの開業資金を把握し、効率のよい運営ができるよう目指してみてください。